「グループの可能性を最大限に活かす力」 ファシリテーションを定義する時には、いろいろな説明の言葉があります。 「まとめる」「仕切る」「引き出す」などなど、10人いたらきっと10通りの言い方があるはずです。 でも共通しているのが、対象が個人ではなく「グループ」であること。つまり目の前に2人以上のメンバーがいて、何かのゴールを目指そうとしている。 そのプロセスをいかに易しく効率的に演出していくかが「ファシリテーション」、その担い手が「ファシリテーター」と言えます。 もともとこのファシリテーションという言葉は英語で「容易にすること・促進すること」という意味があります。 会議などで煮詰まった時に、ファシリテーションの技術を使うことによって、進行がスムーズになるという場面が典型的なケースです。 近年、教育現場や企業の研修では一方通行の授業や講義ではなく、参加型のワークショップ形式を取り入れた双方向スタイルが注目されています。 この場面を仕切るのがまさしくファシリテーター。参加者の雰囲気や場の空気を読みながら、効果的なエクササイズを組み込み、楽しく学んでいく環境を作るというのは、 専門的な知識と経験が必要なプロフェショナルの仕事と言えるでしょう。 実は欧米ではファシリテーションという言葉は、特別なものではなく、リーダーシップやマーケティング同様、ごく普通の言葉として使われています。 日本でもこれまでにも「和風ファシリテーション」が、きっとそれぞれの現場で使われてきたはずです。 もともとチームワークというのは日本のお家芸です。これからあらためてこのファシリテーションという言葉が世の中に浸透することで、 より効果的なチームの可能性を引き出す力が生まれ、組織、地域、社会を変えていく原動力になることは間違いありません。 (c) Global Network of Facilitators